介護者の方へ ホリデー時季を認知症の方と楽しむために(2)

 

認知症の方を招待する際

ゲストの訪問前に物理的そして感情面で十分な準備をすることは、とても大切なことです。

  • あなたのゲストの安全のために、風呂場・キッチン・ゲストルームのドアに場所を示す張り紙をする。キッチンの棚などは認知症の方がわかるように、所在を示す張り紙をする。
  • 特別な器具の必要性も事前に考慮し、買ったり借りたりしましょう。
  • 認知症の方が、他の人たちと一対一で会話をできるような静かな場所を、家の中や庭に確保しましょう。

安全対策

「ひとり歩き」は認知症最大の問題です。特に忙しいホリデー期間は、周りが気づかずに、家から抜け出すことがあります。交通の激しい道へ通じるドアやパティオのスライドドアを常に閉めて施錠します。認知症の方が外出したい折には、一緒に行く「担当」の家族を決めておくこともできます。本人が家から出て、迷子になる恐れがある場合は、事前に対処法を考慮しておくべきです。

認知症の方にとって危険な場所があるか点検

  • 夜寝る時に、廊下やバスルームの灯りをつけたままにし、ゲストの部屋のナイトライトを夜間つけておく。
  • 階段や床の上にあるものは全て取り除く。
  • 薬剤・掃除用洗剤・ペンキなどの危険物はすべて施錠するなどして仕舞う。
  • もし認知症の方が危険を認知できない場合、危険への配慮はより重要となります。鋭利なナイフ類、はさみや他の危険な工具類を、本人の手の届かない場所へ移す。
  • 予備の鍵を安全な所で保管する。
  • 夜間、ドアや窓の施錠を確認する。

家族の名前の記憶

これは認知症の方と一緒に住んでいる人が、最もいらだたしいと感じることでしょう。特に家族が本人と近い関係にある場合。認知症の方が家族の名前を思い出せない場合は、それぞれの名前と本人との関係を、時折伝えましょう。

食事と食事の時間

ホリデーの食事は家族の団らんにとって重要です。その場に認知症の方にどの様に参加してもらったらいいか、特に食欲のない方や食べることが困難な方の場合、その対応が大いに気になることでしょう。

  • 認知症の方の皿を大盛りにしないこと。
  • 食卓に多種多少な模様の物や飾り物を置かないようにする。シンプルな色のテーブルクロスに、シンプルかつテーブルクロスとは異なった色の食器を置きましょう。
  • 人によっては、たくさんの人が集まるテーブルで緊張します。家族と一緒に食べたいか確認しましょう(特に家族以外の人がいる場合)。また、別の部屋で食べたいか、別の時間に食べたいか、一人で食べたいか聞きましょう。
  • 可能な場合、食事の準備に参加してもらいましょう。
  • 風変わりな食事の選択をしても、広い心で受け入れましょう。あなた自身はおかしいと思う味の濃い、または辛いソースや調味料を好む場合もあります。
  • お祝いの場にはお酒がつきものです。適量の飲酒はほとんどの人にとって問題ありませんが、アルコールは混乱を助長し、転倒を招くこともあることを忘れないように。薬によってはアルコールとの併用が危険なものもあります。もしなにか懸念するところがあれば、本人のかかりつけ医に相談しましょう。一番いいのは、認知症の方にはノンアルコール飲料を出すことです。

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参照

  • Alzheimer’s Society of BC. (2010). In Touch: Special Publication.
  • Alzheimer’s Australia NSW. (2009). Christmas With a Loved One Living with Dementia.

執筆:トム・寺西

和訳:小池ともこ

この記事は月報2012年12月号および2015年12月号より抜粋されたものです。

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